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評価がとても高かったため気になり読んでみたところ、夢中になって読み進めてしまいました！まだお話は完結していませんがご紹介させていただきます。
舞台は高校。
中学生のときに興味本位で男の子と付き合ったことのある主人公・キヨは、明るくはっきりとした性格で友達も多く、イケメンなので女の子からも人気です。しかし、実は過去の恋愛で大きなトラウマを抱えていました。
そんなキヨが片想いをする相手・律は、母親と幼馴染の異常な行動に頭を悩ませるどこか影のある、でも美しい少年です。
タイプも性格もまったく異なる2人が友達として仲良くなり、距離を縮めていくお話です。
ストーリーには律の家庭環境などヘビーな部分もあったり、感情の動きがリアルだったりと、実話でもありそうな内容で読み応えがあります！
おまえの靴を履いてみる カップリング
| 二宮清正 | 宮沢律 |
| イケメン 陽キャ 健気 モテ バイ | 儚い ぼっち 美人 不憫 ノンケ |
おまえの靴を履いてみる ジャンル
| 実話でありそうなBLストーリー |
| 高校生、純愛、トラウマ、機能不全家庭、シリアス、ストーリー重視 |
ここから下はネタバレが含まれています！
「おまえの靴を履いてみる」の魅力
「おまえの靴を履いてみる」の魅力は、脇役の濃さではないでしょうか。淡々と進むストーリーのふとした瞬間に不穏な影を落とすストーカー、過去の後悔を蘇らせる元恋人、対人関係の壁となる母親…。
もちろん主要人物2人もとても魅力的ですが、脇を固める彼らの存在なくしてこれほど魅力的な作品にはなりえません。
主要人物・キヨと律
主人公・キヨの魅力は、高校性らしからぬ冷静な判断力と客観的なものの見方です。好きな人が同性愛に嫌悪感があると知っても、人には人の考え方があると受け入れ、決して卑屈にならずに自分の気持ちを大切にします。
そしてめちゃくちゃ優しい。相手を思いやり、自分を省みることができる人間です。
キヨの想い人・律は、家庭環境とストーカーに疲弊しており最初はめったに笑わないのですが、キヨのおかげで楽しい日常を取り戻していき徐々にかわいい笑顔を見せてくれるようになります。これまで恋愛経験はありませんが、その見た目のせいで女性はもちろん男性からもアプローチを受けやすく、キヨのことも最初は相手にしないつもりでした。
脇役の存在感
ストーカー・的場
ストーリーに緊張感を持たせてくれる男、ストーカー・的場です。
まず顔が不気味。感情のこもっていない薄ら笑いのような表情で律に話しかけてきます。
この男の気持ち悪さが絶妙で、とてもリアルなのです。自分が嫌われていることに自覚がない（もしくは気にしていない）のか、どれだけ距離を置かれても平然と距離を詰め接してきます。
おそらく多くの女性は身に覚えがあるのではないでしょうか。断っても断っても誘ってくる男、察しない男、なんとかして機会をつくろうとあれやこれやと話題を振ってくる男、視線を感じると思ったらじっとこちらを見つめる男、いつの間にかそこにいる男…。
そして、律のことを心配している体で律の傷つくようなことや余計なお世話なことを言ったり、ほんっとーに害悪なのです。だけど側から見てわかるような悪じゃない。これがやっかい…。
毒親・母
気弱な母親に見えますが、律が自分の思い通りに行動しないとヒステリーを起こし泣き叫びます。
また、律が的場を強く拒絶できない原因の張本人でもあり、律を苦しめる存在です。
父親は単身赴任中で頼りにならず、母親は一人息子の律に依存しています。
この母親は、的場の母親が運営する手芸教室に通っており、そこが彼女にとって外の世界とつながる唯一の場所です。そのため、息子の律が的場と仲良くしてくれないと居づらくなり困ってしまうのです。
大人の事情を子どもに押し付けるのはやめてほしい…。
キヨの元恋人・あらた
中学生のときにキヨが付き合っていた相手です。
小柄で言動が乙女チックな男の子で、ノンケだったキヨも興味本位で付き合ってみようと思ってしまうほどのかわいさです。
キヨは自分が予想してた以上にあらたのことを好きになるのですが、とある原因で一方的に別れを告げられてしまいます。
その原因が、キヨからしてみれば確かにキヨが悪かったと思わざるを得ないようなこと。しかし、突然口も聞いてもらえなくなるほどのことなのか、好きが嫌いに転じてしまうようなことなのか、と疑問に残るようなことでした。
それまでとてもラブラブで仲良くしていたのに、本当に突然、話し合う機会も与えられず、あらたは転校という形でキヨの前から姿を消し去ります…。
中学生くらいだとみんな自分のことでいっぱいですから、こういう別れもあるっちゃあります。だけどキヨからしてみたらトラウマもの…。大好きだったからこそずっと心にシコリのようなものが残ってしまいました。
普段は明るいキヨに、今でも時おり影を落とす存在です。
心の動き
もうひとつ、「おまえの靴を履いてみる」の魅力として挙げたいのはキヨと律の心の声です。
キヨの律に対する素直な気持ち、律の的場に対する激しい嫌悪感、そして律がだんだんとキヨのことを意識し始めることで漏れ出す嫉妬や自制心など、とても人間らしい心の動きが描写されています。
この心の声がところどころでとてもおもしろくて、思わず声を上げて笑ってしまうほどでした。
お話は1話1話丁寧に、しかしテンポよく進みます。律の心の変化も同じく丁寧ですが、世間体や同性愛に対する葛藤などの余計な雑念にふり回されることのないまっすぐな心が表現されており、毎話ドキドキしながら読み進めて手が止まらなくなります。
さいごに
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完結してから見つけたかったぁ…というのが本音。「おまえの靴を履いてみる」のようにストーリー重視で先の展開が気になる作品は、次のお話が出るまで待つのがつらいです😖
でも同時にこんなに大好きになっちゃった作品が終わってしまうのも悲しい！！終わらずに完結してほしい（？）
2024年7月時点で23話配信されています。ぜひ試しに1話だけでも読んでみてください。きっと止まらなくなりますよ〜♬
