ずっと気になっていた露久ふみ先生のオメガバース作品「后宮のオメガ」、ついに読んでしまいました!
世界観は壮大で、心臓がギュッとなるほど切なく愛しい物語です。
上・下巻1〜12話まで感想を綴りました。ぜひ一緒に作品を読みながら語りませんか?
(未読の方はネタバレがありますのでご注意ください。)
オメガとして生まれ諦めながら生きてきた小国の第十三王子・イリヤ。同盟国の王子・ハーリドと政略結婚させられることが決まり後宮入りした日、不思議な少年と出会う。その彼は実は……!?
新書館
絢爛艶美な後宮オメガバース
こちらは「后宮のオメガ 上巻 1話」の感想です。「后宮のオメガまとめ」をご覧になりたい方はこちらをクリックしてください。
「后宮のオメガ(1話)」のネタバレと感想
うぐっっ😖 初っ端のカラー絵が美しすぎるんじゃっ!
オメガとしての運命を受け入れる
王家の末席に産まれたΩのイリヤは、同盟国の王と結婚することが決まりました。オメガとして産まれてから、この運命を受け入れる覚悟はできていたイリヤ、自分自身の人生を諦めている悲しい眼差しが印象的です。
嫁ぐ先の国のことも、相手のことにも興味がなく、ただただ呼吸をしているだけですw
めちゃくちゃ拗ねてるやん。顔が美人だから拗ねてるようには見えないけど、すごい不貞腐れてるんよ。
自分には道具としての価値しかないと思っていて、どうせ王もそのうち側妃を取るだろうとか、Ωは下等だとか…。めちゃくちゃいじけてるんよ。
まだ起こりもしていないことを予測してどうせどうせ…って。
このこじらせ王子がっっ!
そんなイリヤにやさしくよちよちしてくれる侍女の褐色美人スゥヤ。彼女は王のことを「太陽のような人」だと言います。
庭園で出会った子ども
イリヤが庭園を眺めていると、そこに1人の子どもがいました。かわいい。タレ目で褐色なので名探偵コナンの安室透みがあってかわいい。身なりがとても良いので、王子の1人だろうと思われます。
イリヤはお手々をつないで出口まで送ってあげました。無口で無表情で妙に落ち着きのある子ですが、聡明な雰囲気を持ち合わせています。この子は一体何者なのでしょうか。
そして次の日。
結婚式のために、イリヤは侍女たちに宝石や飾りをつけられまくっていました。お…重そう…。
ここでΩについてとある事実が判明します。それは、国によってΩの扱いが異なるということ。イリヤの国では、Ωは奴隷か娼館行きの2択なのだそうです。αばかりの王家であるにも関わらず、Ωとして産まれてしまったイリヤはきっと、とてつもないひどい差別の中を生き抜いてきたのでしょう。
だからあんなに自分を卑下する言葉が多いのか…。いじけてるとか言ってごめんね(◞‸◟)
結婚の儀
でっかい宝石をゴテゴテに身につけたイリヤは、結婚式の会場で例の子どもと再会します。そう、この子どもこそが結婚相手の王子・ハーリドだったのです。
独得の落ち着いた雰囲気は王子たる所以だったのか…!でも侍女のスゥヤが太陽みたいな人と言っていたけど、その印象はあまりありませんね🤔 笑わないし。
ハーリドはこの結婚をどう思っているのでしょうか。幼い頃から結婚相手を決められて、相手は年上の男性で…。彼もまた自分の運命を受け入れているのかな。
この王子が「太陽」というのがとても気になりますね〜〜〜。
「后宮のオメガ(1話)」の全体の感想
展開が気になる
キャラクターの魅力
攻めの安室透度
オメガバースの設定は作品によって異なりますが、「后宮のオメガ」ではΩは「滅多に生まれることがない」と定義されています。ハーリドの国ではΩは神の使い、イリヤの国では疎まれる存在…。国によって扱いが異なるというのもとても興味深い設定です。
滅多に産まれないということなら、Ωの存在を大切にしているハーリドの国は理にかなっていると思いました。保護対象のような…絶滅危惧種のような扱いをされるべきなのでは??
その他にもおもしろいと思った設定があります。イリヤは雪深い国の出身であること、そして嫁ぎ先が東南アジアのような雰囲気の国であることです。服装もぜんぜん違いますし、庭の植物も見たことがないものばかりです。
オメガバースであることも含め、異国の情緒が溢れる描写がたくさんあって、ファンタジー要素が強く個人的にとても好きな雰囲気です。また、攻めが現時点で子どもなのでこの先の展開がとても気になりますね☺️ (あ、でも子どもの性的な描写があったら無理です。レビューを読むと、后宮のオメガではそれはないっぽいので安心です。)
「后宮のオメガ 2話」も楽しみ♬